森の中で枯れ葉だと思ったものが歩きだし、枝だと思って手を伸ばした先でナナフシがゆっくり体を揺らす。そんな「なりすまし」は、昆虫の世界では、ごく当たり前の生き方の一つです。
ミミズク先生葉や枝、ハチ、フン、花、さらにはにおいや光の信号にまで化けてしまう昆虫たちは、一体なぜそこまでして姿を偽るのでしょうか。
ここでは、カモフラージュ型、ベイツ型、ミュラー型、攻撃的擬態、化学擬態という五つの基本パターンをたどりながら、「なりすまし」が生き残りのための切実な戦略であることを、具体的な昆虫たちの姿から丁寧に見ていきます。


見つからない・誤解させる:昆虫の擬態が生まれたわけ


生き物たちの精妙な営みに目を向けると、自然界が織りなす進化の妙に、思わず息をのむことがあります。昆虫たちが過酷な環境の中で命をつなぐために選び取ってきた「なりすまし」の技術は、私たちの想像をはるかに超えるほど緻密な仕組みに支えられています。
ここでは、昆虫たちがなぜ他の存在を模倣するのかという根本的な問いについて、彼らを取り巻く生態学的な背景や、近年の研究で分かってきたことを交えながら、その核心にある理由を分かりやすくひもといていきます。
なぜ昆虫は「なりすます」のか?
自然界における擬態は、単にほかの生き物の目を引くための奇妙な造形ではありません。厳しい生存競争を生き抜くために磨かれてきた、高度な「知覚操作」の技術です。
昆虫たちが自らの姿や気配を隠し、あるいはまったく別の存在を演じる背景には、限られた資源の中で生き延び、子孫を残すための、はっきりとした利点があります。
圧倒的な天敵と小さな体が生んだ生存戦略
昆虫は地球上で最も繁栄している生物群の一つであると同時に、鳥類や爬虫類、両生類、ほかの節足動物など、数えきれない捕食者に常に狙われる、とても脆い存在でもあります。真正面から力で戦うには小さすぎる彼らにとって、捕食者の感覚をだますことは、強い鎧や鋭い牙を持つこと以上に効率の良い防御手段になり得ます。



見つからないこと、あるいは「手を出してはいけない危険な相手」だと誤解させることは、余分なエネルギーを使わずに生存率を高める、きわめて合理的な選択なのです。
世代交代の速さがもたらす、驚くべき適応のスピード
多くの昆虫は、脊椎動物と比べて寿命が短く、一年のうちに何世代も入れ替わるものも多く存在します。この短い世代時間(早い世代交代)は、偶然生じた有利な変異が、集団の中に素早く広がる大きな原動力です。
周囲の環境の変化や、捕食者側の「学習の進歩」に合わせて、自分たちの姿かたちや行動をすばやく最適化できることが、世界各地で多様で洗練された「なりすまし」の技術がそれぞれに生まれてきた背景だと考えられます。
視覚を超えて広がる、多感覚的なだまし合い
擬態の本質は、写真のような見た目の似かたにとどまりません。風に揺れる枝になりきるような動き、特定の化学物質を使った「におい」の偽装、ホタルのような光信号のまねに至るまで、昆虫たちは相手の持つさまざまな感覚や、学習のクセを利用します。



捕食者や獲物の「認知のしくみ」そのものに入り込み、自分に都合のよい行動を相手に選ばせる――そんな高度な情報戦が、足元の草むらの中で静かに繰り広げられているのです。


背景と一体化する「カモフラージュ型擬態」


出典:iNaturalist – コノハチョウ Kallima inachus(abhinav_thakur)
森を歩いていても、多くの昆虫は目に入らないまま通り過ぎてしまいます。その理由の一つが、背景に溶け込んでしまうカモフラージュ型の擬態です。
葉の上にいるのに葉の一部にしか見えないもの、枝の間にいても枝としてしか認識されないもの…。彼らは色だけでなく、模様や形、質感、さらには体の向きや動き方まで「背景側」に寄せることで、自分という存在そのものを風景の中に溶かし込んでいます。
そこに“いる”のに、見えない
カモフラージュ型擬態は、もっとも直感的に理解しやすい擬態です。背景に似ることで、天敵に見つかりにくくなる戦略です。



専門的には「隠蔽」や「背景一致」と呼ばれます。
たとえば葉の上にいる昆虫が、葉と同じ緑色をしていれば見つかりにくくなります。しかし実際の自然界では、ただ緑色であればよいわけではありません。
葉には葉脈があり、光の当たり方によって明暗が変わり、虫食いの跡や枯れた部分もあります。背景に溶け込むには、色だけでなく模様、形、質感、姿勢まで合っている必要もあるのです。
カモフラージュの研究では、背景に似ることだけでなく、体の輪郭を見えにくくする「破壊的色彩」や、影を目立たなくする工夫なども重視されます。つまり、捕食者に「ここに昆虫の体がある」と輪郭をつかませないことが大切なのです。
コノハムシ:葉脈や食害跡まで再現する昆虫


出典:iNaturalist – コノハムシ Pulchriphyllium bioculatum(siang_liang)
コノハムシは、葉に化ける昆虫の代表格です。平たく広がった体、葉のような緑色、翅や腹部に走る葉脈のような模様。
種類によっては、葉の端が少し欠けたように見えるものや、枯れかけた葉のような色合いをもつものもいます。
興味深いのは、コノハムシが「理想的な一枚の葉」だけに似ているわけではないことです。自然界の葉は、いつも新鮮で完全な形をしているとは限りません。
風で傷み、虫に食べられ、部分的に変色します。そのような不完全さまで含めて葉らしく見えるところに、コノハムシの巧妙さがあります。
ナナフシ:枝になる昆虫


出典:iNaturalist – Ramulus caii(qin_huang)
昆虫が周りの景色に溶け込む能力は、最近になって突然生まれたものではなく、気の遠くなるような長い時間の中で磨かれてきた古い生き残りの知恵です。ナナフシの仲間は、細長い体や節だらけの関節、樹皮のデコボコに似た色のムラを持ち、じっとしていると、慣れた観察者でも見つけにくいほど枝そっくりに見えます。
さらに、風が吹くと自分の体をゆっくり左右に揺らし、本物の枝の動きに合わせるような行動も見られます。形だけでなく、「揺れ方」まで背景に合わせることが、天敵の目をごまかすうえで大きな役割を果たしているのです。


出典:iNaturalist – Clitarchus hookeri(paddy18)
こうした高度な擬態がどれくらい昔から存在していたのかを教えてくれるのが、地層から見つかる化石です。始新世(およそ 5,600万年前〜3,390万年前)と呼ばれる古い時代の琥珀や地層からは、現代のナナフシとよく似た樹皮模様を持つ化石が見つかっています。
さらにジュラ紀(約2億130万年前 〜 約1億4,500万年前)の地層からは、当時の植物の小枝にそっくりな模様を持つナナフシの祖先と考えられる化石も報告されています。



擬態は一時的な「芸」ではなく、植物の進化と歩調を合わせながら、何千万年もかけて受け継がれ、洗練されてきた生存戦略なのですね〜!
ナナフシ?ナナフシモドキ?


出典:iNaturalist – ナナフシモドキ Ramulus mikado(suzu)
「ナナフシ」という名前は、じつは一つの種の名前ではなく、ナナフシ目というグループ全体の呼び名です。図鑑などで「ナナフシ」として紹介されることが多い、細長い枝そっくりのあの昆虫の正式な和名は、「ナナフシモドキ(Ramulus mikado )」になります。



では、なぜ「ナナフシモドキ」と“もどき”がつくのでしょうか。
名前の由来としてよく紹介されるのは、「ナナフシ(七節)」がもともと節の多い木の枝そのものを指す言葉であり、その枝そっくりな昆虫に対して「七節もどき=ナナフシモドキ」という和名が付けられた、という考え方です 。その後、この代表的な種があまりにも“枝らしい”昆虫として親しまれたため、略して単に「ナナフシ」と呼ばれるようになり、今ではナナフシ目の仲間全体の通称としても使われています 。



もともとはたくさん節のある木の枝を意味する「七節」だったのが、昆虫の名前としての知名度が上がったために、「モドキ」とついているのが不思議に感じられるようになったということですね。



7つ節があるように見えたから「ナナフシ」とつけられたのかと思ってました…(←事実ではないようですね)


出典:iNaturalist – Trychopeplus laciniatus(martinr401)
ナナフシというと「枝そっくりの虫」を思い浮かべがちですが、じつはその仲間(ナナフシ目)の擬態は枝だけに限りません。上のようにコケに擬態したものや、先程紹介したコノハムシも、分類上はナナフシ目に含まれる一員です。
葉に化けるキリギリス類:色も動きも葉になる


出典:iNaturalist – Sanaa imperialis(ivijayanand)
熱帯を中心に、葉にそっくりなキリギリス類も知られています。英語では、これらの昆虫はリーフミミック・カティディッド(leaf‑mimic katydid)と呼ばれることがあります。
その広い翅は葉のように見え、翅脈は葉脈のように見えます。緑の葉に似る種類もあれば、枯れ葉や傷んだ葉に似る種類もいます。


出典:iNaturalist – サルオガセギス Markia hystrix(sebastianvieirau)
葉に似る昆虫で重要なのは、止まっているときだけではありません。歩くときに、葉が風で揺れるような動きをするものもいます。
背景に似るということは、写真のように一瞬を切り取った姿だけで成立するのではなく、時間の中でどう動くかまで含んでいます。このように、カモフラージュ型擬態は「背景と同じ色になる」だけでは説明しきれません。



形、模様、光、影、質感、姿勢、動きまで含めて、捕食者の目に「ただの背景」として処理されることを目指す総合的な戦略なのです。


危険な存在に化ける「ベイツ型擬態」


出典:iNaturalist – Coilopus vellus(gernotkunz)



上の昆虫はこの姿でなんと、カメムシの仲間(カメムシ目Hemiptera)です。
毒も針も持たないのに、「危険そう」に見えることで身を守る昆虫たちもいます。ベイツ型擬態は、自分自身は無害でありながら、毒をもつハチや不味いチョウなどに姿を似せることで、捕食者の学習を利用する戦略です。
一度痛い目を見た捕食者は、似た色や模様の相手をまとめて避けるようになります。そこに、こっそり紛れ込んでしまうのがベイツ型の擬態者たちです。彼らはまさに、「借り物の警告サイン」で生き延びていると言えるでしょう。
何も持たないのに、「危険です」と装う
ベイツ型擬態とは、毒や針などの防御手段をもたない生き物が、危険な生き物に似ることで攻撃を避ける擬態です。名前は、アマゾンでチョウを研究した博物学者ヘンリー・ウォルター・ベイツに由来します。


出典:WIKIMEDIA COMMONS – File:Henry Walter Bates Maull & Fox BNF Gallica (cropped)
この擬態が成り立つためには、捕食者が「危険な生き物」を学習している必要があります。たとえば鳥が一度ハチに刺されたり、不味い昆虫を食べたりすると、似た色や模様をもつ相手を避けるようになります。
そこへ、実際には危険でない昆虫が似た姿で紛れ込むのです。
捕食者が避けるシグナルを利用できた個体が生き残りやすく、その性質が次世代に伝わる。それが積み重なって、ハチに似たハナアブや、ハチに似たガのような姿にたどり着いたと考えられています。



生き残りは自然に選択されるもの。選択され続けた結果、その姿になったのです。
ハナアブとハチ:黄色と黒の借り物の看板


出典:iNaturalist – ナミハナアブ Eristalis tenax(bradenjudson)
庭や公園の花壇で見かけるハナアブなどの仲間には、ハチにそっくりな黄色と黒の縞模様を持つものがいます。一見するとミツバチや小型のスズメバチのように見えるため、昆虫に詳しくない人なら思わず身を引いてしまうかもしれません。
しかし、彼らはハチ(膜翅目 Hymenoptera)ではなくハエ目(双翅目 Diptera)で、天敵を突き刺すような毒針は備えていません。それでも、鮮やかな警告色と特有の体型、そして空中でふわりと静止するような飛び方が組み合わさることで、鳥などの捕食者に「刺される危険があるかもしれない」と直感的に錯覚させることができます。



「アブに刺された」と言われることもありますが、実はアブはハチのような毒針は持たず、鋭い口で皮膚をかみ切って血を吸います。



それに、すべてのアブが噛むわけではありません。アブと呼ばれるグループの中には、「人や動物の血を吸う吸血性の種類」と、「花の蜜・花粉・樹液などを利用し、人を噛まない種類」がいます 。
近年の化石研究や遺伝子解析により、ハナアブが進化の過程でハチに似た姿を獲得した時期は、かなり古い地質時代にまでさかのぼる可能性が指摘されるようになってきました。
また、興味深いことに、こうした変装は必ずしも完璧である必要はありません。
捕食者が飛行中の獲物を遠くから一瞬で識別して襲いかかる野生の現場では、細部まで完全に一致していることよりも、遠目から見て「危なそうに見える」という大まかな印象(視覚的なサイン)の方が、生き残りの確率を高めるうえで大きな意味を持っていると考えられています。



毒や針を持つ生き物が、自分の危険性を周囲に知らせるためにまとっている目立つ色彩を警告色(アポセマティズム)と言います。これに似せる際、細部が本物と多少異なっていても十分に効果を発揮する現象を不完全擬態と呼び、捕食者の「見分ける力の限界」を利用した合理的な生存技術です。
ハチのふりをする多様な変装の名手たち
ハチに姿を似せることで天敵から逃れようとする工夫は、ハナアブ以外の多くの昆虫にも見られます。代表例として、翅の鱗粉を失って透明な翅を手に入れたスカシバガの仲間や、小さなスズメバチに酷似した模様を背負うトラカミキリ類、さらにはミツバチの毛並みにまでそっくりな大型のハナアブなどが挙げられます。


出典:iNaturalist – Paranthrene diaphana(paulcools)
これらの生き物は、本物のハチが持つような強い攻撃性や毒針を備えてはいませんが、自然界で広く共有されている「刺されるかもしれない」というイメージそのものを巧みに借り受けています。危険な存在の看板を背負うことで、無駄な争いを避けて天敵に距離を置かせることに成功した、洗練された進化の縮図と言えるでしょう。


出典:iNaturalist – Heteronotus trinodosus(poerli)
表現型の収斂(しゅうれん)
全く異なる系統の生物が、よく似た環境や生活スタイルに適応する過程で、結果として非常によく似た形や色に進化していく現象を収斂進化(しゅうれんしんか)と呼びます。
昆虫界における「ハチへの擬態」は、この収斂進化が生み出した、もっとも身近で分かりやすい例の一つです。



収斂進化については、こちらの記事で解説しています👇️


ヘビの眼力をまとって鳥を退けるスズメガの幼虫


出典:iNaturalist – Hemeroplanes triptolemus(marco_sena)
熱帯域から日本の身近な環境まで分布するスズメガ科の仲間には、見事な「威嚇ポーズ」を持つ幼虫がいます。ふだんはただの大きなイモムシに見えますが、鳥などの天敵が近づくと、頭をぐっと引き込み、胸のあたりを大きくふくらませます。


出典:iNaturalist – Hemeroplanes triptolemus(jesus983)
このとき露わになるのが、ヘビの目そっくりの大きな模様です。正面から見ると、小さなヘビが鎌首をもたげてにらみつけているように見えることもあり、鳥にとっては自分を襲うかもしれない「こわい相手」と勘違いしてしまうわけです。
眼状紋(がんじょうもん)という「にらみ」のしかけ


出典:inaturalist – Xylophanes falco(nachotorres)
このような目玉のような模様は、眼状紋と呼ばれます。天敵の目に似た同心円状の模様を体に持つことで、「これは危険な生き物かもしれない」という本能的な警戒心を引き出す視覚のトリックです。
スズメガの幼虫のように、姿勢の変化と組み合わせて急にヘビらしく見せるタイプでは、驚いた鳥が攻撃をやめて飛び去る様子が観察されることもあり、「ただ派手な模様」ではなく、しっかりと役に立つ“にらみ”の道具になっていると考えられています。


出典:iNaturalist – Caligo telamonius ssp. memnon(jmeerman)



上のフクロウチョウの眼状紋は、特定の毒のある生き物を真似たベイツ型擬態というより、「驚かせたり、攻撃をそらしたりするための目玉模様(眼状紋)による防御」と考えられています。つまり、「怖い相手そっくりに化けている」というよりも、「にらまれたように感じさせて一瞬ひるませる」タイプのだまし方だと理解しておくとよさそうです。


筆者撮影



フクロウチョウの模様は、標本でも一瞬ドキッとしてしまいますね~



もし本当に「フクロウに擬態してる」と証明できたら、ベイツ型擬態と呼べるかもしれませんね!



腹面を上にして展翅して、さらに頭を下向きにした標本はたしかにフクロウの顔みたいに見えますけど、自然の中ではたぶん、翅を閉じたときに模様で驚かしていますよ…?


危険同士で姿を揃える「ミュラー型擬態」


出典:iNaturalist – オオカバマダラ Danaus plexippus(jwm57)
自然界には、毒や鋭い針といった確かな防御手段を持つ生き物どうしが、お互いによく似た警告色や模様を共有する現象があります。一見すると、自分にしっかりとした武器を持つ「強者」が、なぜわざわざ他の生き物と姿を似せる必要があるのか、不思議に感じられるかもしれません。
しかし捕食者の側に立って考えてみると、そこには生存のチャンスを少しでも高めるための、よくできた仕組みが隠れています。
共通の警告看板を掲げて生存率を高め合う仕組み


出典:iNaturalist – カバイロイチモンジ Limenitis archippus(dale1455)
ドイツの博物学者フリッツ・ミューラーが提唱したこの戦略は、複数の有害な生物が同じ地域で「デザインをそろえる」現象を指します。もし毒を持つ昆虫たちがそれぞれ全く違う色や模様をしていたら、鳥などの天敵は、一種ずつ口にして「これは食べてはいけない」と覚え直さなければなりません。
一方、その地域の危険な生き物たちが共通のマークを掲げていれば、捕食者は一度の苦い経験だけで、似た姿のものを一まとめに避けるようになります。こうして「痛い目にあう練習台」になってしまう個体の数を、複数の種のあいだで分け合い、集団全体としての被害を小さく抑えている、と考えられています。


出典:WIKIMEDIA COMMONS – File:Fritz Müller 1891 (cropped)
つまりミュラー型擬態は、「みんなで同じ危険マークを掲げる」戦略です。看板を共有することで、各種が単独で学習コストを背負うよりも有利になるのです。
ハチ類の黄色と黒


出典:iNaturalist – オオスズメバチ 日本亜種 Vespa mandarinia ssp. japonica(kirrr)
私たちが「危険な虫」と聞いて思い浮かべる色の一つに、黄色と黒の縞模様があります。スズメバチ、アシナガバチ、ミツバチなど、多くのハチがこの配色をもっています。
もちろん、ハチ類の色や模様は種によって違います。しかし大きく見ると、黄色と黒の強いコントラストは、捕食者にとって覚えやすい警告サインになります。
ハチに刺された経験のある捕食者にとって、そのわかりやすい配色は「近づかないほうがよい」という記憶を呼び起こすでしょう。


出典:iNaturalist – ニホンミツバチ Apis cerana ssp. japonica(yah_japan)
最近の総説では、ハチやハナバチの仲間に多数の擬態リングが存在することが整理されています。擬態リングとは、同じ地域で複数の種が似た警告シグナルを共有するまとまりのことです。黄色と黒の縞模様は、そのもっとも身近な例の一つといえます。
毒蝶たちの共通模様


出典:WIKIMEDIA COMMONS – File:Heliconius mimicry
熱帯アメリカのドクチョウ類、特に Heliconius の仲間は、ミュラー型擬態の研究でよく知られています。毒や不味さをもつ複数の種が、同じ地域でよく似た翅模様をもつ例があります。
おもしろいのは、似ている種が近縁とは限らないことです。別々の系統のチョウが、同じ地域で同じような模様へ収束していきます。これは、捕食者に対して同じ警告を出すほうが有利だからです。
このしくみを考えると、擬態は「偽物が本物に似る」だけではないことがわかります。危険な者同士が似る場合、本物と偽物の区別はあまり意味をもちません。どちらも危険で、どちらも同じ看板を掲げているからです。


出典:iNaturalist – Heliconius charithonia ssp. tuckeri(adamhull)



上のドクチョウは「ミュラー型擬態」というだけでなく、植物に「カモフラージュ型擬態」しているようにも見えますね。



「カモフラージュ型擬態」と「ミュラー型擬態」のような“擬態タイプの重ねがけ”という発想は、生態的には十分あり得ますが、「この種はこの二つを同時に使っている」と厳密に実証されている例はまだ多くありません。分類上は便宜的に「主たる擬態タイプ」で整理されることが多いです。


出典:iNaturalist – Heliconius peruvianus(birdernaturalist)



こちらのドクチョウは先程のものとは別種です。かなり似ているので「ミュラー型擬態」の一例と言えますね。


獲物をだます「攻撃的擬態(ペッカム型擬態)」


出典:iNaturalist – タイコウチ Laccotrephes japonensis(wonwoong)
擬態は、身を守るためだけの技ではありません。なかには、獲物のほうから近づいてくるよう仕向ける、トラップのような擬態を使う昆虫もいます。
花のように見えて送粉昆虫を呼び寄せるカマキリ、恋の合図に似た光を出してホタルのオスを誘い出す別種のホタル…。彼らは、相手が持っている「好ましいサイン」や「愛のメッセージ」を巧みに盗み取り、それを罠に変えてしまいます。
その姿は、自然界のだまし合いの一面を、少しぞっとするような美しさで見せてくれます。
生き残るために、だます側になる
ここまで見てきた擬態は、主に「食べられないため」の擬態でした。しかし擬態は、防御だけに使われるわけではありません。獲物を引き寄せるために、相手が好むものや信じているものに化ける場合もあります。これを攻撃的擬態と呼びます。
攻撃的擬態では、だまされる相手は捕食者ではなく獲物です。花を求める昆虫、交尾相手を探す昆虫、餌のにおいに反応する昆虫。そのような相手の欲求や行動パターンを利用して、捕食者が近づかせるのです。
この擬態は、見方によっては非常にドラマチックです。相手にとって魅力的なサインが、実は危険への入口になっているからです。
花に化けるカマキリ「ハナカマキリ」


出典:iNaturalist – ハナカマキリ Hymenopus coronatus(jackychiangmai)
ハナカマキリは、攻撃的擬態の代表例として有名です。白やピンクを帯びた体、花弁のように広がる脚、花の上でじっと待つ姿。まるで花そのもののように見えます。
しかし研究では、ハナカマキリは特定の花一種を正確にまねているというより、送粉昆虫にとって「花らしい」視覚シグナルを出していると考えられています。つまり、具体的なモデルを一つ選んでいるのではなく、虫たちが反応しやすい「花っぽさ」を利用しているのです。


出典:iNaturalist – ハナカマキリ Hymenopus coronatus(jiangyou)
花を訪れる昆虫にとって、明るく目立つ色は蜜や花粉の手がかりになります。ところがハナカマキリの場合、その手がかりは餌ではなく捕食者へつながっています。美しい姿の背後に、冷静な待ち伏せ戦略が隠れているのです。



ハナカマキリの幼虫は、花そっくりの姿だけじゃなく、ミツバチのフェロモンに似た“におい”まで出して、ミツバチをおびき寄せていることが研究で分かっています。
「愛の光」を偽造するホタル


出典:iNaturalist – 属 Photuris(benjamin189)
ホタルの光は、私たちにとって夏の風物詩です。しかし北米の Photuris 属のホタルでは、その光が恐ろしい罠になることがあります。
Photuris のメスは、ほかの種類のホタルのメスが出す求愛信号に似た光を発し、オスを誘い寄せることがあります。だまされたオスは交尾相手を探して近づきますが、待っているのは恋ではなく捕食です。この行動は、しばしば「ファム・ファタール」と呼ばれます。
この例が示しているのは、擬態が形だけでなく「信号」にも及ぶということです。ホタルにとって光の点滅は、種や性別、交尾のタイミングを伝える重要な言語です。その言語を偽造することで、捕食者は獲物の行動を操作します。
攻撃的擬態は、擬態が単なる受け身の防御ではないことを教えてくれます。生き物は、自分を隠すだけでなく、相手の欲望や期待を利用して世界を動かしているのです。
クモをだますサシガメの「揺さぶり作戦」


出典:iNaturalist – Stenolemus bituberus(thebeachcombe)
ホタルの光が「恋の合図」を偽造する信号擬態だとすれば、サシガメの戦略は「クモの世界のLINE通知」を装うようなだまし方と言えます。クモにとって、巣を伝わるわずかな振動は、獲物がかかった知らせや、求愛のメッセージとして働きます。



その「振動の言語」をハッキングしているのが、クモを専門に狙うサシガメたちです。
クモを狙うサシガメの仲間は、まずクモの張った網にそっと入り込み、糸を指先でつまむようにして細かく揺らします。すると、クモにはそれが「虫が網に引っかかったサイン」に感じられ、自分から獲物を取りに近づいてきてしまいます。
ところが、網の中央で待っているのは本物の獲物ではなく、クモを餌としてねらうサシガメ。クモが射程圏内に来た瞬間、今度はサシガメ側が一気に攻撃に転じ、クモに口吻を突き立てて捕食してしまいます。
重要なのは、サシガメがただ「適当に揺らしている」のではなく、クモが反応しやすい振動パターンを使っていると考えられている点です。クモの種類ごとに好む振動の強さやリズムが違うことも知られており、サシガメはその「好み」に合わせて揺らし方を変えている可能性が指摘されています。



つまり、サシガメはクモの持つ「網を通した感覚世界」に合わせた誘い方を身につけているわけです!
このタイプのだまし方は、ホタルの例と同じく「姿かたち」ではなく「信号」そのものに焦点を当てた擬態です。見た目はまったく別物でも、クモの立場からすれば「いつもの獲物がかかったときの揺れ」に感じられます。
擬態の本質が、「似せること」以上に「相手にどう判断させるか」という点にあることを、サシガメとクモの静かな駆け引きはよく物語っています。


見えない正体を盗む「匂いの擬態(化学擬態)」


出典:iNaturalist – Sceptobius schmitti(tobiashays)
見た目にはたいして似ていないのに、アリの巣の中で堂々と暮らしている小さな甲虫たちがいます。その鍵になっているのが、「におい」の擬態です。アリの世界では、体表の化学物質が仲間かどうかを見分ける身分証明書の役割を担っています。
好蟻性ハネカクシの中には、その化学シグナルを真似たり、アリから盗んだりすることで、「同じ巣の仲間」として受け入れられる種がいます。私たちの目にはただの小さな虫に見えても、アリにとっては完全に「家族のにおい」をまとう侵入者なのです。
姿よりも重要な“合言葉”


出典:iNaturalist – アリヅカコオロギ Myrmecophilus sapporensis(keshikata)



上の写真左の昆虫、アリヅカコオロギは、体長3ミリほどの小さなコオロギの仲間で、一生をほぼアリの巣の中で暮らす「好蟻性昆虫」です。 暗く狭い巣穴で生活するうちに翅は退化し、丸い体つきの“鳴かないコオロギ”になりましたが、その代わりにとても巧妙な生存戦略を身につけました。
アリの社会では、体表の化学物質が仲間か敵かを見分ける「身分証明書」のように働きます。アリ同士は触角で相手の体をなでるように触り、体表にある炭化水素などの化学物質を読み取ります。
同じ巣の仲間なら攻撃しませんが、別の巣のアリや侵入者なら攻撃することがあります。つまりアリの社会に入り込むには、姿をアリに似せるだけでは不十分で、「正しいにおい」という合言葉が必要なのです。
このように、化学的な信号をまねる擬態を化学擬態と呼びます。見えない擬態なので、写真だけでは魅力が伝わりにくいかもしれません。しかし、そのしくみを知ると、むしろ視覚擬態以上に高度なだまし合いが起きていることに気づきます。
アリ社会に溶け込むハネカクシ類


出典:九州大学 ‐ アリと暮らす昆虫、日本産ヒラタアリヤドリの多様性を解明
~好蟻性昆虫の共生関係の進化研究へ前進~(2025年12月8日)
アリの巣には、アリではない生き物が暮らしていることがあります。先ほど紹介したアリヅカコオロギや好蟻性のハネカクシ類はその代表です。
見た目はアリとまったく同じではないのに、アリの巣の中で攻撃されずに生活する種類がいるのです。
視覚より化学知覚が重要な世界


出典:ありんこ日記 AntRoom ‐ 好蟻性アリヅカムシとハネカクシ探し 前編(2011年5月6月)
化学擬態のおもしろさは、私たちの感覚の限界を教えてくれるところにもあります。私たちは「似ている」「似ていない」を、つい目で判断します。



しかしアリにとっての世界は、視覚よりもニオイなどの化学物質(化学信号)の方が、重要な情報源だと考えられています。
同じ空間にいても、人間が見ている世界とアリが感じている世界は違います。
人間にはただの小さな甲虫に見えるものが、アリにとっては「同じ巣のにおいをもつ存在」に感じられます。逆に、見た目がアリに似ていても、においが違えば侵入者として攻撃される可能性もあるのです。
匂いまで枝になりきるシャクガの幼虫


出典:iNaturalist – クワエダシャク Phthonandria atrilineata(shyakosan)
さらに、植物になりきるタイプの中には、「見た目」だけでなく「匂い」まで背景側に寄せていると考えられているものもいます。たとえば、クワの枝そっくりの姿で知られるクワエダシャクなどのシャクガ類の幼虫は、食べている植物の成分を体内に取り込み、体表からにじみ出る化学物質まで周囲の枝葉に近づけている可能性が指摘されています 。
枝にそっくりな色と形でじっとしているだけでも、鳥の目には見つかりにくくなりますが、アリや小型のハチのように「匂い」に頼って獲物を探す天敵に対しては、視覚だけでは不十分な場合があります。そこで、体表の匂いまで「枝らしさ」に寄せることで、視覚にも嗅覚にも引っかかりにくい“二重の隠れみの”をまとっているのではないか、と考えられているのです 。
このような例からも、「どこまでがカモフラージュで、どこからが化学擬態なのか」という線引きは、必ずしもはっきりしていないことが分かってきます。アリのように匂い中心の世界で生きる生き物に対しては、見た目を枝に真似るだけでは隠蔽効果はあまり期待できません。



そこで、「鳥には枝にそっくりの見た目で」「アリなどの昆虫には枝にそっくりの匂いで」と、どちらの天敵にも対策した結果だと考えられます。



「分類」だって、人間が後から作った便宜上のものとも言えますからね~。
擬態を考えるとき、私たちは「誰の感覚をだましているのか」を忘れてはいけません。鳥をだますなら鳥の目、アリをだますならアリの触角と化学感覚。
その相手の世界に合わせて、昆虫たちは姿もにおいも変えていくのです。


まとめ:昆虫たちの化け術が教えてくれること


出典:iNaturalist – Deroplatys desiccata(dazaoaaaa)
ここまで見てきた擬態の数々は、どれも奇抜なトリックに見えますが、その裏側にはとてもシンプルな事情があります。「食べられたくない」「飢えたくない」という、ごく当たり前の生存の条件です。
色や模様だけでなく、動き方、光り方、におい、行動パターンまで総動員して、相手の目や鼻や記憶をだまそうとする小さな工夫は、何世代もかけて磨かれてきた結果です。昆虫たちの化け術に目を凝らすとき、私たちは彼らのしたたかな知恵だけでなく、「生き延びること」そのものの重みと美しさを、改めて感じさせられます。
小さな体に詰まった、進化の知恵


出典:iNaturalist – Phalera bucephala(gaell)
昆虫の擬態を見ていると、自然界はまるでだまし合いの舞台のように見えてきます。葉に化けるもの、枝になるもの、ハチの警告色を借りるもの、毒をもつ者同士で姿をそろえるもの、花のふりをして獲物を待つもの、においでアリ社会に入り込むもの…。
擬態は、自然選択の結果として生まれた戦略です。食べられにくかった個体、獲物を捕まえやすかった個体、相手に誤解されやすかった個体が、少しずつ次の世代に性質を残してきました。
その積み重ねが、私たちの目には「信じられないほどよくできた化け術」として現れます。また、昆虫の擬態は多感覚的で、見た目だけでなく、動き、におい、光、行動、相手の学習まで含まれます。



つまり擬態とは「似ること」だけでなく、「相手にどう判断されるか」をめぐる現象なのです。
昆虫は、進化の実験場のような存在です。小さな体、多様な環境、短い世代時間、多くの天敵…。その中で、さまざまな擬態が独立に生まれ、磨かれてきました。
私たちが一匹の昆虫を見つけたとき、その姿には長い時間をかけた自然選択の物語が刻まれています。



前編では、昆虫の擬態の基本的な型を見てきました。後編では、さらに一歩進んで、単に何かに似るだけでは説明できない擬態を取り上げます。




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ブログ記事より少し踏み込んだ内容も追加されていますよ




参考・引用文献
見つからない・誤解させる:昆虫の擬態が生まれたわけ
- UC Berkeley Library ‐ Avoiding attack : the evolutionary ecology of crypsis, warning signals and mimicry / Graeme D. Ruxton, Thomas N. Sherratt and Michael P. Speed.(2004年)
- 東京大学 ‐ 昆虫の擬態と変態の生物学(2012年3月1日)
- The University of Chicago ‐ Cheats and Deceits: How Animals and Plants Exploit and Mislead. By Martin Stevens. Oxford and New York(2016年)
- 東京大学 ‐ 色によるだましと攪乱―昆虫の擬態の不思議(2016年3月22日)
背景と一体化する「カモフラージュ型擬態」
- Stevens & Merilaita 編 ‐ Animal Camouflage: Mechanisms and Function(Cambridge University Press, 2011)
- Merilaita & Stevens ‐ “Crypsis through background matching”(Animal Camouflage 所収, 2011)
- Lind & Merilaita ‐ “Background-matching and disruptive coloration, and the evolution of cryptic coloration”(Proceedings of the Royal Society B, 2005)
- Michalis et al. ‐ “Optimal background matching camouflage”(Proceedings of the Royal Society B, 2017)
- Shi et al. ‐ “Early specializations for mimicry and defense in a Jurassic stick insect”(National Science Review, 2020)
- Bank et al. ‐ “A tree of leaves: Phylogeny and historical biogeography of the leaf insects (Phylliidae)”(Communications Biology, 2021)
- Boisseau et al. ‐ “Divergence time and environmental similarity predict the strength of morphological convergence in stick and leaf insects”(PNAS, 2023)
- Lown et al. ‐ “Defeating Crypsis: Detection and Learning of Camouflage Strategies”(PLOS ONE, 2013)
- Natural History Museum ‐ “Can you spot the hidden animals that use cunning camouflage?”(2016)
- 松井修一 ‐ ナナフシモドキとエダナナフシ(2020年6月13日)
危険な存在に化ける「ベイツ型擬態」
- Daňková et al. ‐ “Highly accurate Batesian mimicry of wasps dates back to the Early Oligocene and was driven by non-passerine birds”(Current Biology, 2025)
- Taylor et al. ‐ “Mapping the adaptive landscape of Batesian mimicry using 3D-printed stimuli”(Nature, 2025)
- Taylor et al. ‐ “Why many Batesian mimics are inaccurate: evidence from hoverfly colour patterns”(Proceedings of the Royal Society B, 2016)
- Uésugi ‐ “The Adaptive Significance of Batesian Mimicry in Papilio polytes: Associative Learning in a Predator”(Ethology, 1996)
- Futahashi et al. ‐ “Comprehensive microarray-based analysis for stage-specific larval camouflage pattern-associated genes in Papilio xuthus”(BMC Biology, 2012)
- Fujiwara et al. ‐ “Prepatterning of Papilio xuthus caterpillar camouflage is controlled by three homeobox genes”(Science Advances, 2019)
- Palmer et al. ‐ “Experimental field tests of Batesian mimicry in the swallowtail butterfly Papilio polytes”(Ecology and Evolution, 2018)
- Osorio & Chittka ‐ “Cognitive Dimensions of Predator Responses to Imperfect Mimicry”(PLOS Biology, 2007)
- Ruxton et al. ‐ Avoiding Attack(Oxford University Press, 2018, 第2版)
危険同士で姿を揃える「ミュラー型擬態」
- Chatelain et al. ‐ “Müllerian mimicry among bees and wasps: a review”(Biological Reviews, 2023)
- Elias & Joron ‐ “Mimicry in Heliconius and Ithomiini butterflies”(BIO Web of Conferences, 2015)
- Cuthill & Charleston ‐ “Phylogenetic Codivergence Supports Coevolution of Mimetic Heliconius Butterflies”(PLOS ONE, 2012)
- Pérochon et al. ‐ “Müllerian Mimicry in Neotropical Butterflies: One Mimicry Ring to Bring Them All”(Global Ecology and Biogeography, 2025)
- Wilson et al. ‐ “Thistledown velvet ants in the Desert Mimicry Ring”(Biology Letters, 2020)
- Petráková et al. ‐ “The golden mimicry complex”(eLife, 2017)
- Laiolo & Obeso ‐ “Community-level effects of Müllerian mimicry on pollinator diversity and functioning”(Functional Ecology, 2026)
- Huheey ‐ “Studies in warning coloration and mimicry. III. Evolution of Müllerian mimicry”(Evolution, 1961)
獲物をだます「攻撃的擬態」
- O’Hanlon et al. ‐ “Pollinator Deception in the Orchid Mantis”(The American Naturalist, 2013)
- O’Hanlon et al. ‐ “Predatory pollinator deception: Does the orchid mantis resemble a model species?”(Current Zoology, 2014)
- Mizuno et al. ‐ “Double-Trick Visual and Chemical Mimicry by the Juvenile Orchid Mantis”(Zoological Science, 2014)
- Lloyd ‐ “Aggressive mimicry in Photuris fireflies: signal repertoires by femmes fatales”(Science, 1975)
- Vergara et al. ‐ “Deceptive Seduction by Femme Fatale Fireflies and Its Avoidance by Males”(Insects, 2024)
- Janzen et al. ‐ “A tropical horde of counterfeit predator eyes”(PNAS, 2010)
- Hayashi & Sugiura ‐ “Bombardiers and assassins: mimetic interactions between unequally defended insects”(PeerJ, 2023)
- Wikipedia – ハナカマキリ
- Wikipedia ‐ ファム・ファタール
- National Library of Medicine ‐ Assassin bug uses aggressive mimicry to lure spider prey(2010年10月27日)
見えない正体を盗む「匂いの擬態(化学擬態)」
- 松本哲夫 ‐ 「アリが触角で診たセミオケミカルミクロコスモス」(日本生化学会誌, 2007)
- von Beeren et al. ‐ “Acquisition of chemical recognition cues facilitates integration into ant societies”(BMC Ecology, 2011)
- Brückner et al. ‐ “Multiple phenotypic traits as triggers of host attacks towards ant symbionts”(Frontiers in Zoology, 2021)
- von Beeren et al. ‐ “On the Use of Adaptive Resemblance Terms in Chemical Ecology”(Psyche, 2012)
- Barbero ‐ “Cuticular Lipids as a Cross-Talk among Ants, Plants and Butterflies”(International Journal of Molecular Sciences, 2016)
- 丸山宗利研究室 ‐ 「好蟻性・好白蟻性甲虫の採集法」(九州大学総合研究博物館ウェブ)
- van Wilgenburg et al. ‐ “Deciphering the Chemical Basis of Nestmate Recognition”(Journal of Chemical Ecology, 2010)
- academist Journal ‐ アリと共生する好蟻性生物を探して in アフリカ – 九州大・小松研究員による研究進捗報告(2016年11月28日)
- あきた森づくり活動サポートセンター ‐ 昆虫シリーズ50 擬態する虫
- さくらインターネット ‐ トビモンオオエダシャク
まとめ:昆虫たちの化け術が教えてくれること
- Vane-Wright ‐ “A classificatory review of mimicry systems”(Annual Review of Ecology and Systematics, 1982)
- Ruxton et al. ‐ Avoiding Attack(Oxford University Press, 2018, 第2版)
- Stevens ‐ Cheats and Deceits: How Animals and Plants Exploit and Mislead(Oxford University Press, 2016)
- Dalziell et al. ‐ “Understanding Mimicry – with Special Reference to Vocal Mimicry”(Ethology, 2013)

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